保護雀ぴーちゃん その後
ぴーちゃんを保護してひと月が経ちました。
結論からお話しすると我が家ではぴーちゃんをこのまま保護し続けることにしました。
粟や稗は自分でたくさん食べられるようになり、水浴びもできるようになりました。
砂浴びはまだですが、砂浴びをできると一人前と言われるくらいもっと大人になってするようです。
長距離飛行も急旋回もできます。
たんぽぽや小松菜の葉もちぎって食べられるようになりました。
ところが昆虫の捕獲だけは練習すれどもなかなか素早くできるようにならず、
ケージでも外でも元気な虫を与えるとなぜか初めは首を傾げてじーっと見るだけです。
ずっと放し飼いをできたらよかったのでしょうが我が家には犬がいます。
犬は構ってあげるととてもおとなしくしているのでぴーちゃんを害することはないのですが、彼の本能がいつ発動するかわからないので生命に関わるリスクは避けました。
人が踏み潰してしまう危険もあり(割と多くの経験談があります😣)、放し飼いは無理だと判断しました。
その分自由に飛び回れる時間が少なくなるのでトレーニング時間が足りなかったのだと思います。
更に元々の性格も大きく影響していると思えます。
解体業者さんが屋根を「バリッ!」と引き剥がした時に相当大きな音がしたはずで、他の子は飛べないにも関わらず飛び立ちました。
身の危険を感じて咄嗟に飛び立ったのです。
ところがぴーちゃんだけは巣の中に顔を埋めて震えていたのです。
相手が人間なので助かりましたが、これが野生で相手が蛇や猫だとしたら1番に餌食になるのはただ震えているだけのぴーちゃんです。
元々が大人しい怖がりさん。
アドバイス通りに実行しても親がいない分、自分で自立する必要がある保護された雀さんはその子本来が持っている性質がさらに大きく影響するのだと思いました。
野生ならきっと早々に生命を落としていたのではないでしょうか。
そして決定的な出来事。
慣れないように慣れないようにと工夫してもどうしても懐いてしまったこと。
「ええーーー!」
餌を貰ってるから安全だと思ったようです。それは仕方ない。
慣れてても巣立つという報告があるから大丈夫かもと考えていたら、その翌日に全く触れ合っていない接触がゼロの家族が通りかかった時に家族の肩に留まったのです。
「うーーーーーーん😓」
人間という括りで懐いたってことだよね…。
調べると人に慣れた時に個人を特定して慣れる子と人という括りで慣れる子がいるようで、海外の例ですが放鳥して数日経ってもいろんな人の肩に留まってくるという知らせを受けて再保護したという話がありました。
それはまずいです。めっちゃまずいです…。
これが保護を続ける決意に至る大きなきっかけでした。
保護を続けると決めてからはこちらの壁が落ちたのでぴーちゃんは更に懐いてきました。
甘えん坊のぴーちゃんは自分から抱いてと仕草で示し手のひらに収まります。
手のひらに留まると自分で脚をたたみ身体を震わせながら座って手にひらに収まるのです。
お母さん鳥が卵を抱く時みたいな仕草です。
可愛すぎ〜💖 撫でられるのが大好きです。
遠くにいてもぴーちゃんと呼ぶと飛んできます。
ぴーちゃんは女の子?
次男にとても懐いてたまにしか関わらないのに追い回しては次男にくっつきます。🤭
私が住んでる県では雀は鳥獣保護の対象外で害獣指定されています。
今の雀は猟師さんがいつでもどこでも数も関係なく狩猟していい生物です。
うーーーん。
よーく調べると鳥獣保護法は野生動物を管理すると決めて立法化された部分もあって人間に害をもたらすと判断された生物は対象外なのですね。。。知りませんでした。
いずれにしてもこんなに人馴れした子を放つのは野生環境に良くないと感じるのでこのまま生涯大切に保護します。
1957年
毛沢東はバカバカしいことに害鳥だとしてスズメを全国一斉に退治した。当然のことながら害虫が増えた。空が暗くなるほどのイナゴに襲われ、南京付近では農地の60%が虫害にあった。スズメの効用にやっと気づいたときにはすでに遅く、スズメが絶滅しかかっていたため、あわててソ連からスズメを輸入するという始末だ。
「毛沢東の大飢饉」より
これからも自然や野生動物とは畏敬の念と愛を持って慎重に関わっていきたいと思います。
☆最後にぴーちゃんのために準備して良かったもののリストを掲載します。
○竹の鳥籠
(長期在庫品処分により手頃な価格で購入できました。羽根を痛めにくいそうです。)
○太さがさまざまな止まり木(爪を研ぐために1.4㎝以上の止まり木)
○粟と稗
○極上すり餌5分(すり餌はごく僅かですがミネラル補給のために常に必要)
○塩土(塩分が必要)
○ミネラルサンド(食物繊維の代わり、砂浴びの時に僅かに食べるそうです)
○ボレー粉(牡蠣の粉末。カルシウム補給)
○緑の餌(小松菜などの乾燥粉末)
○石(石の上に置いた餌を唾むことで嘴の伸びすぎを防ぐそうです)
野鳥さんはインコを飼うのと違って気を使うことがたくさんあります。
ミネラルバランスが崩れるとすぐに体調を壊して死に至るので、
これから関わる機会がある方の参考になるといいなと思います。
♯保護雀 ♯ぴーちゃん ♯放鳥 ♯終生保護
♯鳥獣保護法 ♯毛沢東の大飢饉
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