母のお姉さん

母は9人兄妹の末っ子。
1番上のお姉さんとは親子ほど歳が離れている。今そのお姉さんは95歳。高校生を筆頭に曾孫も沢山。

母が産まれた時、市役所で働いていたお姉さんが名前をつけ出生届けを出したので、母に対する思い入れも強くまるで娘のようだと言っていた。
お互いの嫁ぎ先も偶然にも徒歩3分の近所、母が嫁いで50年以上助け合ったり、喧嘩をしたり、文句を言ったりしながら濃密に過ごしてきた。
母が退職してからは毎日の茶飲み友だち、一人暮らしの母が風邪をひくと90を越えたお姉さんが食事を作って運んでくれていた。
私にとっては叔母である。

母が亡くなり葬儀などが落ち着いた頃、その叔母が小豆と餅米を抱えてやってきた。
「お母さんに赤飯炊いて貰いよったけん炊き方しらんやろ?教えてやろう。」
我が家のお赤飯はいつも母に任せきりだったのがバレている(笑)、叔母と初めて炊いたお赤飯はとても美味しかった。
母が亡くなってから一人っ子の私を1番気にかけてくれている。
でも母が亡くなって叔母は段々元気がなくなり、先日入院した。全然元気になる気がない。
お見舞いにいったら充分長生きしたからもう死んでもいいと言う叔母。
そんな叔母にごねた。
「嫌だ、嫌だ、叔母ちゃん。嫌だよ、まだいかないで。お母さんが逝ったばかりなのに嫌だよ。」
 我ながら5歳児の駄々っ子みたいだと思った。
叔母は喜びと困惑とが入り交じった表情で笑っていた。

甘えんぼで寂しがりの私。
強がってるだけで心はちっとも自立出来てない私。
そんな私を受け入れて素直に表現したら子どもみたいだった。
95歳のおばあちゃんにまだいかないでって言ってる私はほんとにわがままだ。
でもこんな私も可愛いと思えるようになった。
表現できるようになった。
素直に生きるって気持ちいいよ。
またお見舞いにいってごねてこよう。
叔母ちゃん夢でうなされるかな?(笑)
元気になってくれないかなあ。


♯春は喜びで迎えたい ♯今年は春がくるのが怖い

無垢なわたしへ Purification✩.*˚

これからの人生は私が私へ還る旅。 旅路の途中で感じたことを綴っていきます。 そして時には、旅の途中で出逢えたあなたに持って生まれた癒しの力で幸せのお手伝いをさせて頂けたら幸いです♡

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